建蔽率(建ぺい率)とは?計算方法や要件緩和についても紹介

不動産物件の情報などを調べていると、土地情報に対して容積率という数字が記載されていることに気づく方も多いのではないでしょうか。

実は土地は自由な大きさの家や建物を立てることはできません。土地ごとに建てられる建物の面積が決まっており、その土地に建てられる建物の面積を示す情報の一つに建ぺい率があります。

この記事では、建ぺい率の計算方法や土地の区分による建ぺい率の違い、建ぺい率の要件緩和について紹介します。

不動産、特に土地のことを詳しく知りたい方は、是非ともこの記事を詳しくお読みください。

建蔽率(建ぺい率)とは?計算方法も紹介

建ぺい率とは、敷地面積に対し真上から見たときにどれくらいの広さの建物を建てられるのかを示す数字です。

例えば同じ広さの土地だとしても、建ぺい率が大きな土地の方が広い建物を建てられるため、建ぺい率の数字が大きな土地は、基本的に土地の価格が高くなる傾向があります。

そこでここでは建ぺい率とはどういった数字であり、土地ごとにどれくらい異なるのかなど、その内容を具体的に説明します。

建蔽率の調べ方

先ほど説明したように建ぺい率は、その土地にどれくらいの建物を建てられるかを示す数字です。

そのため、建ぺい率がはっきりしていないと土地を買っても自分の理想の広さを持つ家を建てることができなくなってしまうので土地を買う前に調べましょう。

建ぺい率は、不動産情報サイトなどに掲載されていなくても、自分で調べることも可能です。

建ぺい率を知りたいときには、その土地がある自治体の役所の土地計画課・都市計画課などに電話や窓口で確認することができます。

最近ではウェブ上で地図の上に建ぺい率の数字を示した図表を公開している自治体もあります。

例えば、東京新宿区では建築指導課で建蔽率・容積率、各種斜線制限、用途変更などを相談することが可能です。

電話でのお問合せは、コールセンターで確認できるほか建築計画の事前予約フォームから来庁予約をすることができるので、まずは各自治体のサイトを確認してみるといいでしょう。

建蔽率の求め方

では、具体的に建ぺい率の計算方法を確認しましょう。

この点を把握しておけば、自分で建ぺい率を計算できます。

建ぺい率の計算式は

建蔽率=建築面積 ÷ 敷地面積 × 100

です。

例えば、150平方メートルの土地に、1階が75平方メートルの家があった場合、

75÷150×100=50

となり、建ぺい率は50%だとわかります。

シンプルな計算式なので覚えておくとよいでしょう。

建蔽率と間違えやすい!容積率とは?

建ぺい率に付随する数字として、物件情報の中には容積率という数字もあります。

この容積率は、その土地に対して合計で延べ床面積にして何パーセントの建物を建てられるかを示す数字となっています。

容積率の計算式は以下のようになっています。

容積率=延べ床面積÷敷地面積×100

例えば敷地面積が500平方メートル、建築面積が300平方メートル、延床面積が900平方メートル出会った場合の容積率は

500÷900×100=180%

となります。

更に容積率と建ぺい率はどちらも都市計画法に基づいて定められ、建築物が敷地に対してどの程度の規模で建設されるかを制御するための基準です。

そのため自分が建てようとしている家が容積率・建ぺい率ともにオーバーしていないか確認する必要があります。

例えば、敷地面積が500平方メートルで建築面積が200平方メートル、延床面積が600平方メートル、指定容積率が150%、指定建蔽率が50%だった場合を計算してみましょう。

容積率は

600÷500×100=120%

建ぺい率は

200÷500×100=40%

となるため、基準に満たしていると算出することが可能です。

大きな家を建てたいという時には建ぺい率だけではなく、容積率も確認しておきましょう。

土地の区分による建蔽率の違い

法律上で、土地は13の用途地域に分類されています。

用途地域建ぺい率(%)容積率(%)
第一種低層住居専用地域
第二種低層住居専用地域
田園住居地域
30、40、50、6050、60、80、100、150、200
第一種中高層住居専用地域
第二種中高層住居専用地域
30、40、50、60100、150、200、300、400、500
第一種住居地域
第二種住居地域
準住居地域
50、60、80100、150、200、300、400、500
近隣商業地域60、80100、150、200、300、400、500
商業地域80100、150、200、300、400、500
準工業地域50、60、80100、150、200、300、400、500
工業地域50、60100、150、200、300、400
工業専用地域30、40、50、60100、150、200、300、400

その13の用途地域ごとに建ぺい率や容積率の限度が分かれているので、その数字を確認してみましょう。

用途地域ごとの建ぺい率、容積率は上記のようになっています。

建ぺい率は50から100%の範囲であり、上から見たときに面積を超えるような建物は建てられません。

住居地域では60〜100%であることが多く、商業地域では最大で1300%にも上るなど、用途地域によって建てられる大きさが変わることが見て取れるでしょう。商業地域の土地であればかなり大きな建物を建てることができるので、商業地域の土地は高値が付く傾向にあります。

また住居専用地域は防火関係の都合上、容積率だけではなく建ぺい率も一定の数字以下に抑えられています。

建蔽率(建ぺい率)の要件緩和

建ぺい率は用途地域により決まっている一方で、同じ用途地域の中でも建ぺい率が異なることが気になった方もいるのではないでしょうか。

実は、建ぺい率には緩和条件があり、一定の基準を満たすことで建ぺい率の数字を上げることが可能です。

その条件は、防火対策をすることと角地であることの2つです。

防火対策では火災を防ぐための「防火地域」内で防火建築物を建てることで建ぺい率を10%、建物が隣の二面に建物がない、角地に建っている場合も建ぺい率を10%上げることができます

もともと建ぺい率は、土地いっぱいに建物を建てると一軒の家が燃えたときに隣の家にまで延焼してしまうため、建ぺい率を設定することで火が広まるのを防ぐのが目的です。

こういった要素を加味すれば住居専用地域でも敷地の中に大きな家を建てることができるので、土地の周辺状況やエリアをしっかり確認しておきましょう。

建蔽率(建ぺい率)に関する気になる疑問

ここでは建ぺい率について知る上で、よく出てくる質問を紹介します。

敷地が建蔽率(建ぺい率)・容積率が異なる地域にまたがる場合はどうなる?

その場合はどちらかの憲兵率や 容積率だけが採用されるのではなく、購入した土地と用途地域の地域ごとの敷地面積における加重平均値を用いて最終的な建ぺい率と容積率を算出します。

仮に220平方メートルの土地を購入し、100平方メートルの建ぺい率・容積率が50%、100%、

もう100平方メートルの建ぺい率・容積率が60%、120%の場合では土地面積が半々なので加重平均も半々となり、建ぺい率は55%、容積率は110%になります。

建蔽率(建ぺい率)がオーバーするとどうなる?

そういった建物は違法建築物となりますが、違法だからといって取り壊しを行わなければいけないわけではありません。そのまま住み続けることも可能ですし、売買市場に出ることも多くあります。

ただし、違法建築物になると銀行の融資が非常につきにくくなり、結果的に購入できる人が減り、価格を下げざるを得ないことも多くあります。

また新たに建物を建て直す場合には、容積率や建ぺい率は現在の基準内で建てなくてはいけないので過去の建築物よりも新しい建物の延床面積が減ることもあります。

建蔽率(建ぺい率)60%、容積率200%で建つ家の面積は?

建ぺい率が、家の大きさをそれくらい左右するのかの具体例として、建ぺい率60%、容積率200%で建てられる家の大きさを計算してみましょう。

例えばあなたが100平方メートルの土地を買ったとします。

建ぺい率60%であれば、敷地面積内に上空から見て最大60平方メートルを専有する住宅と、延床面積200平方メートルの住宅を建てることが可能です。60平方メートルで3階建ての住宅であれば延べ床面積は180平方メートルになるので、住宅の高さ制限にかからない限りは4階建ての家を建てれば最大で200平方メートルの家を建てられます。

200平方メートルの土地を買った場合は、敷地内の上空から見た専有面積が120平方メートルが上限となります。

3階建てであれば360平方メートル、もし4階建てを建てられるのなら最大で400平方メートルと、広い建物を建てることができます。

まとめ

今回は、不動産の情報の中でも重要な、土地における建ぺい率について説明しました。

建ぺい率は基本的に不動産情報においては必ず公開されている数字であり、自分で調べる時は役所に行ったり、役所のウェブサイトで調べることもできます。

そして建ぺい率は用途地域によって異なっており、住居専用の用途地域よりも、商業地域や工場地域の方が大きな建物を建てることが可能です。

また住宅地においても角地などの条件を満たせば建ぺい率の緩和を受けることができるほか、そういった好条件の土地は値段が高い傾向があります。

もし大きな建物を建てたい時は建ぺい率や容積率の大きな土地を購入すれば良いでしょう。

また、将来高値で売却するなどの出口戦略を考えているのであれば、角地など緩和条件が受けやすい土地を購入したり、また隣の土地を購入して自分の土地の条件を変えたりすることで建ぺい率の緩和を受け、高い値段での売却を狙えるようになります。

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